上善如水 純米酒は、新潟県南魚沼郡湯沢町の白瀧酒造が醸す日本酒である。「上善如水」の名は老子の格言「上善は水の如し」に由来し、水のように澄み切った味わいを目指す蔵の理念を表している。国産米を使用し、アルコール度数14%という低めの設計で、軽やかで飲みやすい純米酒に仕上げられている。
白瀧酒造は1855年(安政2年)創業で、越後湯沢温泉郷の中心部に蔵を構える。仕込み水は谷川連峰の雪解け水が長い年月をかけて濾過された超軟水で、この柔らかな水質が上善如水の繊細な味わいの土台となっている。1990年に発売された上善如水は、当時の日本酒にはなかったスタイリッシュなボトルデザインとわかりやすい味わいで、若い世代を中心に爆発的な人気を獲得した。
純米酒クラスは上善如水の中でもスタンダードな位置づけで、毎日の食事に寄り添う日常酒として設計されている。クセのない透明感のある味わいは、料理のジャンルを問わず対応できる万能さが魅力。特に冷酒でいただくと、水のような清涼感がより際立つ。日本酒に馴染みのない海外の方への入門酒としても最適で、世界各国に輸出されている。
テイスティングノート
香り
極めて穏やかで控えめな香り。ほんのりと米の甘い香りが漂う程度で、主張するタイプではない。ミネラルウォーターのような清涼感のある印象が支配的で、日本酒特有の麹香も控えめ。まさに「水のごとし」の銘柄名を体現する香り立ちだ。
味わい
水のように澄んだ口当たりが第一印象。極めて軽やかで、日本酒を飲んでいることを忘れるほどスムース。しかし中盤にかけて米の穏やかな甘味と旨味が静かに立ち上がり、単なる水ではないことを主張する。酸味は最小限に抑えられ、アルコール感もほとんど感じない。14%という低アルコール設計が、この軽やかさの秘密だ。
余韻
極めてすっきりとした短い余韻。口中をリフレッシュするようなクリーンなフィニッシュで、後味にクセは一切残らない。この潔い引き際が、食事のあらゆる場面で上善如水が選ばれる理由だ。
酒
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