岩の原葡萄園 善兵衛は、「日本のワインぶどうの父」と称される川上善兵衛の名を冠した、同園の最高峰キュヴェである。川上善兵衛は1890年に新潟県上越市に岩の原葡萄園を開き、生涯で1万を超える品種交配を行い、マスカット・ベーリーAをはじめとする日本固有のワイン用品種を生み出した。善兵衛はその偉業への敬意を込めて名づけられた。
このワインに使用される3品種—マスカット・ベーリーA(71%)、ブラッククイーン(23%)、ベーリー・アリカントA(6%)—はすべて川上善兵衛自身が交配により開発した品種である。優良年のみ生産され、2022年ヴィンテージは2014年以来8年ぶり、40年の歴史の中でわずか6度目のリリースとなった極めて稀少なワインである。
フレンチオーク新樽比率94%で15ヶ月間熟成させ、約3,600本のみの限定生産。川上善兵衛が残した日本固有品種のポテンシャルを最大限に引き出すことを目指した、日本ワイン史の集大成ともいえる銘柄である。
岩の原葡萄園は日本最古級のワイナリーの一つであり、130年以上の歴史を持つ。豪雪地帯という厳しい自然環境の中で独自のワイン文化を育んできた新潟のテロワールが、善兵衛に唯一無二の個性を与えている。
テイスティングノート
香り
ダークチェリー、プラム、カシスなどの濃密な果実香に、フレンチオーク由来のバニラ、トースト、スパイスのニュアンスが複雑に重なる。時間と共にスミレや甘草、チョコレートの香りも現れる。
味わい
フルボディで濃厚ながらも、日本品種ならではのしなやかさがある。マスカット・ベーリーA由来の華やかな果実味とブラッククイーンの骨格が見事に融合。樽熟成由来のまろやかなタンニンと、新潟の気候を反映した適度な酸味のバランスが秀逸。
余韻
余韻は長く、凝縮した果実味とオークのニュアンスが持続する。飲み進めるにつれて多層的な味わいが展開し、日本固有品種の可能性を感じさせるフィニッシュ。
酒
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