東北銘醸は山形県酒田市に蔵を構える酒蔵で、庄内平野の良質な米と鳥海山系の伏流水を使用した酒造りで知られている。「初孫」はその代表銘柄であり、山形県内でもトップクラスのシェアを持つ地元を代表する日本酒ブランドだ。全量「生酛造り」にこだわるという独自の方針で、深みのある味わいを追求している。
山形県産の美山錦や出羽燦々を使用し、伝統的な生酛仕込みで醸す。生酛造りは手間と時間がかかるが、天然の乳酸菌が生み出す複雑な味わいと力強い酒質が最大の特徴である。純米吟醸は55%精米で、生酛由来のコクと吟醸のフルーティーさが見事に共存する。アルコール度数15%の飲みごたえのある設計で、食中酒としての完成度が極めて高い。
全国新酒鑑評会での金賞受賞歴も豊富で、生酛造りの技術力は全国的にも高い評価を受けている。庄内地方の郷土料理との相性は抜群で、地元の食文化と共に歩んできた銘柄である。「初孫」という縁起の良い名前からギフト需要も高く、山形を訪れた観光客にとっても欠かせない地酒のひとつだ。
テイスティングノート
香り
穏やかなフルーツ香の中に、生酛由来のヨーグルトのような乳酸系の香りがほのかに漂う。リンゴやメロンの吟醸香と、米の甘い香りが重なり合い、複層的な香り立ち。
味わい
しっかりとしたコクのある口当たり。生酛造りならではの力強い旨みが広がり、フルーティーな甘みと引き締まった酸味が調和する。中盤では米の深い味わいが現れ、食事を引き立てる骨格のある味わい。
余韻
コクのある余韻が長く続く。生酛由来の深みが最後まで味わいを支え、後味はキレ良くまとまる。燗にすると旨みがさらに膨らみ、冬の鍋料理との相性は格別。
酒
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