赤霧島は、霧島酒造が製造するプレミアム芋焼酎である。紫芋の一種「ムラサキマサリ」を原料に使用しているのが最大の特徴で、この品種特有のポリフェノール(アントシアニン)が発酵過程で変化し、フルーティで華やかな香りと味わいを生み出す。2003年に期間限定商品として登場し、その後の人気の高まりを受けて通年販売に移行した。
ムラサキマサリは、農研機構(旧九州農業試験場)が芋焼酎原料用に開発した紫芋品種である。一般的な黄金千貫とは異なり、紫色の果肉に含まれるアントシアニンが発酵中に酵素と反応して、まるでワインのような華やかなベリー系の香りを生成する。この自然由来のフルーティさが赤霧島の最大の魅力である。
仕込みには白麹を使用し、ムラサキマサリの繊細な香りを最大限に引き出す醸造設計がなされている。黒霧島の力強いコクとは対照的に、赤霧島は華やかな果実香と甘みが前面に出た、よりエレガントなスタイルに仕上がっている。芋焼酎が苦手という人にも受け入れられやすい飲みやすさがある。
発売当初は限定品ゆえに入手困難で「幻の焼酎」とも呼ばれたが、霧島酒造の増産体制整備により現在は安定供給されている。しかしプレミアム芋焼酎としてのブランド価値は変わらず、黒霧島のデイリー使いとは一線を画す「ちょっと贅沢な一杯」として支持されている。ギフト需要も高い人気銘柄である。
テイスティングノート
香り
ベリーやぶどうを思わせるフルーティで華やかな香り、ムラサキマサリ由来のポリフェノールが生む独特の甘い芳香。芋焼酎というよりもワインを連想させる華やかなアロマが特徴的。
味わい
フルーティな甘みが口いっぱいに広がり、ベリーやカシスのようなニュアンスが感じられる。芋焼酎特有の土っぽさは控えめで、むしろフルーティでワインのような洗練された味わい。白麹仕込みらしいすっきりとした飲み口で、後味も爽やか。
余韻
フルーティな甘みがほどよく残る心地よい余韻。ムラサキマサリ由来のベリー系の風味が最後まで穏やかに続き、すっきりとフィニッシュする。
酒
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