カバラン クラシック シングルモルトは、台湾初のウイスキー蒸溜所として2005年に設立されたカバラン蒸溜所のフラッグシップ商品である。亜熱帯の温暖な気候がもたらす加速熟成により、スコットランドの蒸溜所よりも遥かに短い期間で深い味わいを実現している点が最大の特徴である。
カバラン蒸溜所は台湾東部・宜蘭県に位置し、雪山山脈の清冽な伏流水を仕込み水に使用している。蒸溜所のマスターブレンダー、イアン・チャン(Ian Chang)は、亜熱帯特有の高温多湿の環境を逆手に取り、ウイスキーの熟成を劇的に加速させる技術を確立した。年間のエンジェルズシェア(蒸発量)は12〜15%にも達し、スコットランドの2%前後と比較して圧倒的に多い。この厳しい環境が原酒の濃縮と複雑さを生み出す。
クラシックは、アメリカンオークのバーボン樽で熟成された原酒を中心に構成されている。トロピカルフルーツを思わせる華やかなアロマと、バニラやハチミツの甘み、軽やかなスパイスのバランスが特徴的で、台湾ウイスキーの個性を最もストレートに表現した一本である。
2010年のバーンズ・ナイト・ブラインドテイスティングでスコットランドやイングランドの名だたるウイスキーを押さえて1位に選ばれ、台湾ウイスキーが世界の舞台に躍り出るきっかけとなった。以来、ISCやWWA、IWSCなど主要な国際コンペティションで数々の賞を獲得し、アジアの新興ウイスキー産地としての台湾の地位を確立した立役者である。
テイスティングノート
香り
マンゴーやパッションフルーツなどのトロピカルフルーツ、バニラ、蜂蜜、ほのかにフローラルな花の香り。温暖な気候で熟成された原酒ならではの華やかで果実味豊かなアロマが特徴的。
味わい
口当たりは滑らかでクリーミー。トロピカルフルーツの甘みが広がり、バニラ、キャラメル、ほのかなスパイスが続く。ミディアムボディで、オーク由来の穏やかなタンニンが味わいに構造を与えている。40%の度数で飲みやすく、ウイスキー入門者にも親しみやすい設計。
余韻
ミディアムレンジの余韻。バニラとトロピカルフルーツの甘みが穏やかに消えていき、最後にほのかなオークのスパイスとフローラルな風味が残る。
酒
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