鍋島 純米大吟醸 愛山は、「幻の酒米」と称される愛山を使い、富久千代酒造が精米歩合45%まで磨いて醸した純米大吟醸だ。愛山は1941年に兵庫県農事試験場で開発された酒米だが、その栽培の難しさから戦後長らく姿を消し、1990年代に復活した幻の米。粒が大きく心白も広いため大吟醸向きの品種だが、生産農家が限られるため流通量はごくわずかだ。
愛山米が持つ独自の個性
愛山は山田錦の華やかさとは異なる、重厚でありながらフルーティーな独特の味わいを持つ。鍋島は、この愛山の個性を最大限に引き出すため、発酵管理を細かく調整した醸造を行っている。愛山由来の豊かな旨みと甘みに鍋島特有のキレのある後味が組み合わさり、飲み飽きない複雑な構造を持つ酒に仕上がっている。
富久千代酒造では愛山の仕入れ先を厳選し、年によって米の入荷量が変動する。そのため、製造本数は山田錦版に比べ少量となり、全国の正規取扱特約店を通じた限定発売となる。毎年発売のたびに即完売することも珍しくなく、鍋島ファンが最も楽しみにしている限定ラインのひとつだ。
テイスティングノート
香り:白桃・ライチ・マスカットを思わせる甘くフルーティーな吟醸香が印象的。山田錦版より少し深みのある芳香で、複雑さの中に愛山らしい個性が滲む。
味わい:口中での広がりが豊かで、愛山由来のとろりとした旨みと甘みがまず感じられる。中盤から適度な酸が顔を出し、甘みとのバランスを保ちながら奥深い味わいを演出する。余韻は長く、上品な甘みと旨みが長く続く。山田錦版より少しボリューム感のある味わいが特徴だ。
合わせる料理:やや濃いめの味付けにも対応できる懐の深さがあり、刺身だけでなく軽く味付けした鶏のソテー・帆立のバターソテー・エビのグラタンなど幅広い料理と合う。
酒
💬0