シングルポットスチルはアイルランド独自のウイスキースタイルであり、麦芽大麦と非麦芽大麦を混合しポットスチルで蒸留することで生まれるスパイシーかつオイリーなキャラクターが特徴だ。ティーリング シングルポットスチルはこの伝統的なアイリッシュスタイルを現代に蘇らせたもので、麦芽50%・非麦芽50%のユニークなマッシュビルを採用している。
三回蒸留によって生み出された原酒をアメリカン・バージンオーク、バーボン樽、シェリー樽という3種類の異なる樽で熟成させている。各樽のキャラクターを丁寧にマリッジすることで、シングルポットスチルらしいスパイシーさを保ちながらも複雑で奥行きのある風味に仕上げている。
「シングルポットスチル」という名称はアイルランドの歴史的な蒸留技術への敬意を示しており、ポットスチルウイスキーがアイルランド中西部の農村文化に深く根ざしていたことを現代に伝える。ボトルのフェニックスデザインはここでも復活と革新のシンボルとして機能している。
かつてはレッドブレスト(ミドルトン蒸留所産)が市場を独占していたシングルポットスチルカテゴリーに、ティーリングが独立系の新たな担い手として加わったことは業界に大きなインパクトを与えた。独立ダブリン蒸留所からのシングルポットスチルという希少性は、世界中のウイスキーコレクターから熱い支持を集めている。
ティーリング三姉妹(シングルグレーン・シングルモルト・シングルポットスチル)の中でも最も個性的で飲みごたえのある表現として位置づけられており、シングルポットスチルというカテゴリーに興味を持つ愛好家のエントリーポイントとして機能する。
ワールド・ウイスキー・アワード2022では「ワールドズ・ベスト・シングルポットスチル」をティーリング Wonders of Wood 1(チンカピンオーク)が受賞し、シングルポットスチルカテゴリーにおけるティーリングの実力を世界に示した。スタンダードのシングルポットスチル自体もアイリッシュ・ウイスキー・マスターズやIWSCで複数のメダルを受賞しており、国際的に高い評価を維持している。
テイスティングノート
香り
フレッシュな穀物の香りにジャスミンとヘーゼルナッツのアロマが重なる。スパイシーなグリーンペッパーのニュアンスと甘いオーク香が交互に現れ、独特のポットスチルらしい芳醇さがある。
味わい
オイリーで力強い口当たり。シナモン、クローブ、シトラスが複雑に絡み合い、ミルクチョコレートのような甘みとスパイシーなアフタータッチが奥行きを生む。
余韻
長く続くスパイシーな余韻にクリームの甘さが溶け込む。生姜とハーブのニュアンスが徐々に落ち着き、最後はドライで心地よいウッドのフィニッシュへと収束する。
酒
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