ジェムソン カスクメイツ スタウトエディションは、2013年8月にコーク市フランシスカン・ウェル・ブルワリーのブルーパブで生まれた偶然の出会いから誕生した。ジェムソンのウイスキーサイエンス・マスターであるデイブ・クインと、地元のクラフトブルワリーのヘッドブルワー、シェーン・ロングが会話を重ねる中で、「お互いの樽を交換してみよう」というユニークな試みが始まった。
アメリカン・オーク製のバーボン樽でジェムソンを熟成させた後、その空樽をフランシスカン・ウェル・ブルワリーに送り、アイリッシュスタウトを約3ヶ月間熟成させる。スタウトのコクと風味を吸収した樽は再びジェムソンのもとへ戻り、ウイスキーをフィニッシュ熟成する。この「スワップ」工程により、コーヒー・ダークチョコ・ホップの微細なニュアンスが加わる。
「カスクメイツ」という名は、この樽の交換による「仲間」(mates)の関係性を象徴している。ウイスキーとビールという異なるカテゴリーが樽を通じて協力し合うというコンセプトは、クラフトビール文化との融合として業界からも注目を集めた。
コラボレーションは一回限りではなく継続的に発展し、スタウトに加えてIPAエディションも展開された。さらにロンドンのビーヴァータウン・ブルワリーなど世界のクラフトブルワリーとの限定コラボ版も生まれ、アイリッシュウイスキーとクラフトビール文化をつなぐ先駆けとなった。
ジェムソンのカスクメイツ・シリーズの中でもスタウトエディションはコーヒーや麦のロースト感が際立つ個性的な表現として位置づけられており、ビール好きがウイスキーに入門する際のファーストステップとしても好評だ。
世界ビール賞(World Beer Awards)での受賞歴を持ち、アイリッシュウイスキー・マスターズ2025においても金賞を獲得。クラフトビールとウイスキーの融合という革新的なアプローチで業界から広く評価され、類似コラボレーション製品の先駆けとして業界紙でも頻繁に取り上げられてきた。
テイスティングノート
香り
トフィーとバニラの定番のジェムソンらしさに加え、ローストコーヒー、ダークチョコレート、そかすかにホップのアロマが重なる。甘くも深みのある複雑な香り立ちだ。
味わい
クリーミーな口当たり。バニラファッジ、焼きたてのブラウンブレッド、リンゴと洋梨の果実感が溶け合い、コーヒーとカカオのビターさが奥深さを加える。三回蒸留特有のスムースさが心地よい。
余韻
コーヒーとチョコレートの余韻がゆっくりと続く。スタウトのロースト感がフィニッシュに独特の深みを与え、クリーンな後味の中にほのかなホップのほろ苦さが残る。
酒
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