コリングウッド カナディアンウイスキーは、カナダのオンタリオ州コリングウッドに誕生した独自の製法を持つプレミアムブレンデッドウイスキーである。コリングウッドはジョージア湾に面した港町で、1967年のカナダ建国100周年を機にアメリカのバーボンメーカーがこの地に蒸留所を建設。1971年にはジャック・ダニエルで世界的に名高いブラウンフォーマン社が買収し、カナディアンミスト蒸留所として本格稼働させた。
2011年、ブラウンフォーマンのマスター・ディスティラーであるクリス・モリスの指揮のもと、新たなプレミアムブランドとして「コリングウッド ウイスキー」が誕生した。カナダ国内市場のみならずアメリカや国際市場への展開を見据えたアルチザン(職人的)ウイスキーとして設計され、地元オンタリオ州の自然環境とカナダの伝統的なウイスキー製造技術が融合した1本となっている。
このウイスキーの最大の特徴は「メープルウッド・メロウイング」と呼ばれる独自の後熟工程である。コーンを主体とするマルチグレーンのマッシュビルを使用し、ケンタッキー州のブラウンフォーマン社製クーパレッジ産のホワイトオーク樽で熟成させた後、ブレンド工程でトーストしたメープル(楓)の木片をステンレス製マリングバットに加えて更なる熟成を行う。このメープルウッドがウイスキーの残留するざらつきを取り除き、カナダ産メープルシロップを思わせる独特の甘みと滑らかさを付与する。この製法はコリングウッドの象徴的工程として特許取得されており、「史上最もスムーズなウイスキー」とも称される滑らかな飲み口を生み出している。
受賞歴も華やかで、2018年のカナディアン・ウイスキー・アワード(ビクトリア大会)では、国際的な8名のウイスキー専門家によるパネル審査で「コリングウッド タウン コレクション ダブルバレル」がゴールドメダルを獲得し、さらに最高栄誉である「シッピン・ウイスキー・オブ・ザ・イヤー」に選出された。また、Beverage Tasting Institute(BEV)では94ポイントというアウトスタンディング評価を受けてゴールドメダルを獲得している。さらに2025年のWorld Whiskies Awardsでは「ベスト・カナディアン・ブレンデッドウイスキー」を受賞し、ウォームなプロファイルとメープルウッド・スタビングによるユニークな仕上げが高く評価された。TAG Global Spirits Awardsでも入賞するなど、国際的なコンペティションで安定した評価を重ねている。
2020年にブラウンフォーマン社がコリングウッドブランドとカナディアンミスト蒸留所をサゼラック社に売却したことで新たなオーナーシップのもとに移行したが、製法の根幹であるメープルウッド・メロウイングは継続されており、ブランドのアイデンティティは保たれている。カナディアンウイスキーの中でもマイルドかつ個性的なフレーバーを持つ銘柄として、愛好家からの評価は高く、バーホッパーやウイスキー初心者にも親しみやすいエントリープレミアム帯のポジションを確立している。
テイスティングノート
香り
グラハムクラッカーの甘い香りにバニラ、キャラメル、バタースコッチが重なり、その奥にリッチなフローラルとフルーツのニュアンスが広がる。メープルシロップの柔らかな甘みがアクセントとなり、全体として穏やかで上品な印象を与える。
味わい
クリーミーでなめらかな口当たりで始まり、バニラとバナナにメープルシロップがからむ甘み豊かな味わい。軽いスパイスのピリッとした刺激が後半に顔を出し、きめ細やかなグレーン由来のほのかな甘さへと移行する。
余韻
温かく甘みのある余韻が長く続き、フローラルなニュアンスとライトなモルトキャラクターが口中に残る。ジンジャーやオールスパイスの軽いスパイス感がアクセントを添え、穏やかで上品なフィニッシュを演出する。
酒
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