西酒造は、鹿児島県日置市に位置する芋焼酎・麦焼酎の蔵元。代表銘柄「富乃宝山」は黄麹仕込みによるフルーティで華やかな香りで芋焼酎の概念を変えたと評され、2000年代の焼酎ブームをけん引した。全国的な人気蔵元の一つ。
「天使の誘惑」は樫樽長期熟成の40度芋焼酎で、ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)で金賞を受賞。焼酎とブランデーの境界を越えた革新的なスピリッツとして国際的にも高い評価を得ている。伝統と革新を融合させた取り組みで、鹿児島を代表する蔵元として確固たる地位を築いている。
西酒造の転機は5代目蔵元・西陽一郎氏が1996年に蔵を継承したことに始まる。それまでの芋焼酎の「重い・臭い」というイメージを覆すため、黄麹(通常は日本酒に使う麹)を芋焼酎に導入。低温発酵で生まれるフルーティーなエステル香が「富乃宝山」の華やかな個性の核となっている。
「吉兆宝山」は白麹仕込みのまろやかな芋焼酎、「天使の誘惑」は樫樽で長期熟成した40度のプレミアムスピリッツと、それぞれ異なるアプローチで芋焼酎の多様性を示すラインナップを展開。「天使の誘惑」は琥珀色の外観とブランデーを思わせる複雑な風味で、ISC金賞をはじめ国際的な酒類コンペティションで複数の受賞歴を持つ。
日置市吹上町の蔵は薩摩半島西岸の温暖な地に位置し、シラス台地の地下水と地元産のサツマイモ(黄金千貫)を使用する。西氏は若手蔵元の全国ネットワーク構築にも尽力し、鹿児島焼酎の革新を牽引するリーダーとして業界内外から高い評価を受けている。