グレンキース21年は、パーノ・リカール(Pernod Ricard)傘下のシーヴァス・ブラザーズが2019年に発売した「シークレット・スペイサイド・コレクション」の一作として、グレンキース蒸留所のシングルモルトを初めて公式に大規模展開した歴史的なリリースです。「シークレット・スペイサイド」という名称は、シーヴァス社が長年ブレンデッドウイスキーの原酒として使用してきた蒸留所群の個性を、ついにシングルモルトとして公開するというコンセプトを反映しています。
1957年の創業以来、グレンキースはシーヴァス・リーガルや100パイパーズなどプレミアムブレンドの主要原酒として活躍してきました。特に1958年のスペイサイド初の新設蒸留所という歴史的位置づけと、三回蒸留から二回蒸留への転換時に採用されたスコットランド初のガス焚きスチルという技術革新が、この蒸留所のアイデンティティを形成しています。1999年に休眠に入り、2013年に設備更新を経て再稼働しましたが、このリリースに使用された原酒の多くは休眠前の1990年代に蒸留されたものです。
専門誌ウイスキーアドヴォケート(Whisky Advocate)では90点以上のスコアを獲得したボトリングも多く、独立系ボトラーによるヴィンテージリリースは市場でコレクターアイテムとしての地位を確立しています。2019年の公式リリース後、21年・25年・28年の各熟成年数ラインが揃い、グレンキースは「発見された宝」として国際的なウイスキー市場での認知度が急速に高まりました。
テイスティングノート
香り
穏やかなフローラルと洋梨・メロンの上品なフルーツアロマ。シリアルのような麦芽感にバニラとハチミツの甘み、レモンカードのような爽やかな酸味が続きます。21年熟成ならではのエレガントな複雑さが感じられます。
味わい
なめらかで軽い口当たり。洋梨とリンゴのオーチャードフルーツが中心で、ハチミツとバニラの甘み、ハーブのような植物感が重なります。長期熟成による丸みが全体をまとめ、上品でバランスの取れた味わいです。
余韻
中〜長めで清々しい余韻。フルーティーな甘みとほのかなオークのドライネスが調和し、最後にごく淡いスパイスが現れます。後口がクリーンで透明感があり、スペイサイドの洗練されたスタイルを体現しています。
酒
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