「鍛高譚(たんたかたん)」は、オエノングループの合同酒精株式会社が1992年12月9日に発売した、日本初の本格的なしそ焼酎です。誕生のきっかけは北海道白糠町からの相談でした。「一村一品運動」が盛んだった1990年代初頭、白糠町は町の特産である香り高い赤シソを活かしたお酒を作れないかと合同酒精に持ちかけ、独自の製法開発を経て世界初となるしそ焼酎が誕生しました。甲乙混和焼酎として分類され、赤シソとデーツ(ナツメヤシ)を混ぜて発酵・蒸留するという合同酒精の特許製法が用いられています。
「鍛高譚」という名前の由来はアイヌ語にあります。「タンタカ」とは北海道の言葉でカレイ科の魚を指し、白糠町の小高い丘まで薬効のある紫の草(シソ)を求めてカレイが川をさかのぼったという民話に由来しています。「譚(たん)」はアイヌ語で「語る・話す」を意味し、地域の物語を酒の名に刻むという意図が込められています。「タンタカタン」というリズミカルな響きは聞き覚えやすく、口頭での広まりに大きく貢献しました。
ボトルデザインは北海道らしい深い藍色を基調とし、アイヌ文様を思わせる紋様と白糠の自然を表現した意匠が施されています。発売当初から居酒屋での取り扱いが徐々に広がり、2000年代以降は全国の飲食店で定番のしそ焼酎として定着しました。2017〜2018年にはリニューアルが行われ、赤シソの香りが従来比約20倍にまで強化。より華やかで鮮烈なしその風味を持つ現代版へと進化を遂げています。北海道白糠町産の赤シソのみを使い、大雪山系を望む旭川の清冽な水で仕込まれる原料へのこだわりは創業以来変わりません。
アルコール分20度で飲みやすく、しその爽やかな風味が料理との相性を高めます。ロック・水割り・ソーダ割り(炭酸割り)と幅広い飲み方が楽しめ、特に炭酸割りにするとしその清涼感が際立ちます。焼酎ファンだけでなく、普段あまりお酒を飲まない人や焼酎が苦手な人にも親しまれるなど、しそ焼酎というジャンルを切り開いたパイオニアとして30年以上にわたるロングセラーを続けています。「12月9日」は「鍛高譚の日」として記念日に認定されており、発売日を刻んだブランドの誇りが感じられます。
テイスティングノート
香り
赤シソ特有の爽やかでハーバルな香りが主役。発酵・蒸留を経たシソの風味はフレッシュでありながら複雑さもあり、ほのかな甘みとさわやかな清涼感が広がります。
味わい
口当たりは軽やかで飲みやすく、甲乙混和焼酎らしいスムーズさの中にしその旨みと自然な甘みが感じられます。炭酸割りにすると爽快感が倍増し、飲み疲れのしないバランスが楽しめます。
余韻
すっきりとしたクリーンな余韻。しその香りがほどよく残り、後口に心地よい清涼感が漂います。脂っこい料理の後でも口の中をさっぱりとリセットしてくれる後味が特徴です。
酒
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