トラバイグ 2017 ファーストフィルは、トラバイグ蒸留所の最初の蒸留シーズン(2017年)に仕込まれた原酒を、ファーストフィルのアメリカンオーク(エックス・バーボン)樽で熟成させた限定表現である。同じレガシーシリーズのAllt Gleannが複数年のブレンドであるのに対し、この2017 First Fillはヴィンテージ表記を持つシングルシーズン仕様として蒸留所創業元年の記録を色濃く残している。
ファーストフィル樽のみで熟成した原酒は、エックス・バーボン樽からより多くのバニラ・オーク・ハニーの風味を引き出す一方で、スカイ島のヘビリーピーテッド麦芽(約55ppm)由来のスモーキーなキャラクターとの対比が鮮明である。ノンチルフィルター・ナチュラルカラー・46%という方針はAllt Gleannと同様で、新進蒸留所トラバイグの哲学を一貫して体現している。Whiskybaseでは83.63/100の評価を得ており、ファーストフィル特有の力強さとスカイ島ピートの野性味が高く評価されている。
トラバイグの2017ヴィンテージは、当初英国で約45ポンド(米国では約60ドル相当)で発売され、100樽という限定生産であった。新蒸留所のファーストシーズン・ファーストフィルという二重の「ファースト」が持つ稀少価値と、スカイ島特有の海洋性ピートの個性が融合した本表現は、ウイスキー愛好家コレクターにとっても意義深い一本である。将来の熟成表現へと続くトラバイグの進化の出発点として、その記録的価値は今後さらに高まっていくだろう。
テイスティングノート
香り
2017年蒸留の若い力強さが全面に。ヨードとスモークが先行し、ファーストフィル樽由来のバニラとオーク、クリームソーダの甘さが続く。海水、青草、わずかなシトラスのひらめき。
味わい
ミディアムボディ。バニラの意外な甘みとペールモルト、カスタードクリームが広がり、煙とピートが絡む。ブラックペッパー、アニス、タンニンを感じる紅茶の渋みが続く。
余韻
スモーキーで比較的長め。塩気とヨードが鼻に残り、樽由来のオークと麦芽の甘みが消えていく独特の余韻。
酒
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