グレンエルギン フローラ&ファウナ 12年は、ディアジオが展開するフローラ&ファウナシリーズ(Flora & Fauna)の一本として発売されたシングルモルトだ。フローラ&ファウナシリーズは1990年代に始まったディアジオの傘下蒸留所によるシングルモルトボトリング企画であり、通常は表に出ないブレンデッド原酒用蒸留所の個性を世に示す「隠れた宝庫」として愛好家に親しまれている。グレンエルギンはこのシリーズの中でも特に人気の高いボトルとして知られている。
フローラ&ファウナシリーズ全体がウイスキー評論家から高い評価を受けているが、グレンエルギン版は特に「シリーズの白眉」と呼ばれることもある。ウイスキー専門誌「ウイスキーマガジン」では85点以上のスコアが安定して付与されており、ウイスキーアドボケイトでは「ディアジオの隠れた名品のひとつ」として紹介されている。スコットランドのウイスキーショップやオンラインオークションでは定価を大きく超える高値がつくこともあり、特にオールドボトルへの需要は根強い。コレクターズアイテムとしての側面も持ちながら、その品質は純粋に飲んで楽しめる一本だ。
このボトルの特徴はグレンエルギン蒸留所の原酒本来の個性を最小限の介入で表現している点にある。ノンチルフィルター仕上げ(非冷却ろ過)と着色料不使用の方針はフローラ&ファウナシリーズ全体に共通しており、蒸留所の真の姿を伝える手段として評価される。グレンエルギン特有の豊かな果実味とスパイシーさがそのまま瓶に詰め込まれており、ホワイトホースブレンドを下支えしてきた原酒の実力をストレートに体験できる一本となっている。
テイスティングノート
香り
豊かなトロピカルフルーツ(パイナップル・マンゴー)のアロマが最初に来る。バニラビーンズとキャラメルの甘い香りが続き、ナツメグとシナモンのオリエンタルスパイスが複雑さを加える。空気に触れるとオレンジマーマレードとドライアプリコットの香りが開く。
味わい
口当たりはミディアムオイリーで滑らか。トロピカルフルーツの豊かな甘みが全体を包み、バーボン樽由来のバニラとカラメルが中心軸を形成する。後半にかけてジンジャーとブラックペッパーのスパイスが引き締め効果を発揮し、全体のバランスを整える。
余韻
長くウォームな余韻。熟した果実とオークの甘みがゆっくりとフェードし、最後にドライスパイスとほんのりとしたタンニンが残る。時間とともに甘みとスパイスが交互に現れ、最後まで飽きさせない複雑さがある。
酒
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