クライヌリッシュ14年は、スコットランド最北のハイランド地方ブローラ近郊に建つクライヌリッシュ蒸留所(1967年操業開始)のコアレンジを代表する一本であり、この蒸留所のアイデンティティとも言える「ワクシー(蝋質)」キャラクターを余すところなく体現している。
蒸留所の起源は1819年に遡る。初代ダンロビン公爵サザーランド卿が農業改革の一環として設立した旧クライヌリッシュ蒸留所が前身で、1967年に現在の新蒸留所が道を挟んで建設された。旧蒸留所はその後ブローラ蒸留所として稼働し1983年に閉鎖されたが、希少ボトルは現在1本20万円超のプレミア価格で取引されている。
14年熟成という年数設定は2002年のリブランド時に確立された。コンデンサーの設計と低温冷却による蝋質化合物の保護が独自のオイリーな口当たりを生み出し、ジョニーウォーカーブレンドの四大原酒のひとつとして長く君臨してきた。ウイスキー評論家ラルフィはこれを87点と評価し「価格とクオリティのバランスが際立つハイランドの傑作」と絶賛した。ウィスキーベースでは84.88点の総合評価を得ており、愛好家の間では「最も個性的なハイランドモルト」として根強い支持を誇る。
ウォームタブ式コンデンサーを用いた蒸留スタイルとアメリカンオーク・バーボン樽熟成が生み出すワクシーかつ果実豊かなフレーバーは、他のハイランドモルトに見られない唯一無二の個性を放っている。
テイスティングノート
香り
レモンとオレンジピール、熟した洋梨と白桃、蜂蜜とバニラのなかにほのかなミネラル感と蝋のような独特のニュアンス。エアレーションとともに花のような香りが開く。
味わい
中程度のボディにとろりとしたオイリーな口当たり。カスタードクリームとバターコーヒー、洋梨のコンポート、かすかな塩気と白胡椒のスパイス。蝋質ならではの独特のテクスチャーが長く続く。
余韻
穏やかなスパイスが徐々に増し、洋梨とキャラメルが重なる。余韻はメディアムロング。蝋のような独特の後味がゆっくりとフェードアウトし、ほのかな柑橘の苦みが締めくくる。
酒
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