「グレングラッサ エボリューション(Glenglassaugh Evolution)」は、2008年に再稼働したグレングラッサ蒸留所が2013年にリリースした第二弾ボトリングだ。2008年の「リバイバル(Revival)」が再稼働後の熟成原酒を最初に世に問うた作品だとすれば、エボリューションはその名のとおり次のステップへの進化を宣言するボトルである。わずか6,000本という限定生産で、ジョージ・ディッケル(George Dickel)社の初充填テネシーオーク樽(ファーストフィル・テネシーバレル)のみを使用するという当時のスコッチ業界では異例のアプローチが業界の注目を集めた。
テネシーウイスキーの「リンカーン・カウンティ・プロセス(チャコールメロウイング)」を経た樽からの影響を受けたエボリューションは、通常のバーボン樽とは一線を画す独特の木炭由来の香ばしさと甘みを持つ。再稼働後に蒸留した比較的若い原酒でありながら、テネシーオーク樽の強い影響が熟成を加速させ、年数以上の複雑さを実現している。グレングラッサが長年の眠りから目覚め、伝統を守りながらも革新的な試みに挑む姿勢がこの製品に凝縮されている。
評価面では再稼働後のグレングラッサの可能性を世界に示した象徴的なリリースとして高く評価された。ウイスキーレビューサイトのWhiskybaseでは80点台後半の評価が多数寄せられており、そのユニークなテネシー樽の影響をポジティブに捉えるレビュアーが多い。特に「甘いキャンプファイアーの香りとクリーミーな果実感」という評価は複数のレビューで共通して登場し、アメリカ市場での評判も高い。2009年IWSCでの30年・40年物受賞とともに、グレングラッサ復活の確かな品質を示した一本として記憶されている。
テイスティングノート
香り
バニラ、スウィートキャンプファイア(木炭スモーク)、メロン、黄色いレーズン、薄いミルクチョコレート。
味わい
クリーミーなテクスチャー。ピーチパイ、バニラアイスクリーム、微かな炭火の余韻。甘くフルーティで上品なスパイス。
余韻
中程度。エレガントなバニラと薄い木炭スモークが続く。
酒
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