アンノック(アンノック)の原酒を生産するノックドゥー蒸留所は1893年、ジョン・モリソンによってアバディーンシャーのノックの丘の南麓に設立された。創業の地はダフィフの公爵から購入した土地で、ノックの丘に湧き出す豊富な清水が蒸留に適した環境を提供していた。蒸留所の設立当初はヘイグのブレンド用原酒の供給を主目的としており、DCLの管理下で1894年から本格的な生産が開始された。「アンノック」というブランド名はスコットランド語で「その丘(The Hill)」を意味し、蒸留所が位置するノックの丘に由来する。
蒸留所は1980年代初頭の不況の中で1983年に閉鎖され、6年間生産を停止した。1988年にインバーハウス・ディスティラーズが取得・再開したことで蒸留所は復活を遂げ、これがインバーハウスにとって最初の蒸留所買収となった。「ノックドゥー」という名称が同じくスペイサイドにある「ノッカンドゥー蒸留所」との混同を招くため、1990年代後半に自社シングルモルトのブランド名を「アンノック」に改名した。現在はタイ系企業インターナショナル・ビバレッジ・ホールディングス(ThaiBev)傘下となったインバーハウス・ディスティラーズが所有・運営しており、独立系クラフトウイスキーのポジションを維持している。
アンノックは近年ウイスキー愛好家の間でコストパフォーマンスの高い隠れた名品として知られるようになっており、インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ2016及びアルティメット・スピリッツ・チャレンジ2016ではアンノック12年がゴールドを獲得。ジム・マレーのウイスキー・バイブルでも94.5という高スコアを記録したことがあり、著名評論家セルフビルトのウイスキー分析でも高評価を得ている。コア・レンジには12年・18年・24年のエイジドステートメントのほか、ピーテッドシリーズの「ピートハート」、伝統的なモルティングツールを名称に使った限定ピーテッドシリーズなど多彩なラインナップを展開し、国際的な評価を着実に積み重ねている。
テイスティングノート
香り
圧倒的なリンゴジュースの甘さ、蜂蜜、ヘザーの花、グラシーなモルト。フレッシュでライトな立ち上がり。
味わい
リンゴとハチミツが中心、柑橘(ライム・レモン)のアクセント。穀物の甘さと軽やかな塩気。
余韻
軽めで短め。ホワイトペッパー、木材の甘さ、爽やかな余韻。