新政 亜麻猫(あまねこ)は、秋田県秋田市の新政酒造が「醸造用乳酸を添加せず、かつ生酛・山廃以外の方法で強い酸味を持つ日本酒を造れないか」という問いから生まれた実験的作品だ。通常の清酒では用いない焼酎用白麹(クエン酸を大量に生成する麹菌)を黄麹と混用することで、乳酸無添加でありながら強烈な酸味を実現した。
名称「亜麻猫」の由来はシンプルかつ詩的だ。清酒用の黄麹と焼酎用の白麹を混ぜると「亜麻色(クリーム色)」になることから命名された。新政のPrivate Labシリーズの一翼を担う存在として「最も個性的な作品」と位置づけられており、通常バージョンのほかに瓶内二次発酵バージョン「亜麻猫スパーク」も展開される。
この手法が業界に与えた影響は大きい。新政が白麹を清酒醸造に本格導入したことで、後に多くの蔵が同様の手法を試み「白麹日本酒」という一つのジャンルが生まれた。従来の常識を覆す強い酸味はワイン愛好家や梅酒ファンからも支持を集め、日本酒の新規ユーザー獲得に貢献した。SAKETIMEでは4.33/5.0、全国21位という高評価を得ている。
テイスティングノート
香り
青リンゴ・グレープフルーツ・梨の爽やかな香り。木桶由来の甘酸っぱい香りと、白麹由来のヨーグルト的な乳酸香が交わる。
味わい
桃・梨の透明感のある甘旨味に、白麹由来のクエン酸による強い柑橘系酸味が重なる。グレープフルーツの皮のような立体的な苦みもあり、通常の日本酒の概念を超えた複雑な味わい。
余韻
キレよく爽やかな後味。桃・柑橘系の甘酸が透明感をもって長く続く上品な余韻。飲み飽きしない構成。
酒
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