J.P.ワイザーズ デラックスは、1857年にジョン・フィリップ・ワイザーがオンタリオ州プレスコットに設立した蒸留所を起源とする、カナダ最古のウイスキーブランドのひとつである。ニューヨーク生まれのワイザーは1857年にチャールズ・ペイン蒸留所の経営を引き継ぎ、5年後に完全オーナーとなった。その品質への姿勢は早くから高く評価され、1893年のシカゴ万国博覧会では自社製品を出品し世界的に知名度を高めた。20世紀初頭には輸出も盛んに行われ、プレスコット蒸留所はカナダ第3位の規模にまで成長した。
現在はオンタリオ州ウィンザーのハイラム・ウォーカー&サンズ蒸留所で生産されており、2005年以降はペルノ・リカール傘下のコービー・スピリット・アンド・ワインが管理している。「デラックス」は5〜9年熟成のコーン系ウイスキーとライ麦ウイスキーをブレンドしたシグネチャー表現であり、ブランドの顔として長年カナダ市場でベストセラーの地位を維持してきた。その飲みやすさとバランスの良さから、幅広い年齢層に愛される「家庭的な定番カナディアン」として定着している。
ボトルラベルのデザインには創業者ワイザーの肖像とサインが刻まれており、160年以上の歴史への敬意が表れている。カナダウイスキーの伝統であるライ麦由来のスパイシーさとコーンの甘みを穏やかに調和させたスタイルは、ブレンドマスターが代々守り続けてきた哲学そのものである。
J.P.ワイザーズのマスターブレンダーチームは2019年以降、カナディアン・ウイスキー・アワードで2度にわたり「マスターブレンダー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しており、そのブレンド技術は業界内で高く評価されている。デラックスはサンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション2016年大会でシルバー賞を獲得しており、2017年カナディアン・ウイスキー・アワード(40%ABV部門)でもシルバーを受賞した。また専門家評価サイトTastings.comは2016年に88点を付けており、コストパフォーマンスの高い日常飲みウイスキーとしての評価は安定している。ウイスキー愛好家のあいだでは「カナディアン入門として最適な一本」として頻繁に推薦され、カナダ国内ではホームバーの常備品としての地位を確立している。
テイスティングノート
香り
キャラメル、バニラ、トフィー、トーストしたグレイン。軽やかで穏やかな印象。
味わい
オーク、トーストグレイン、リッチなトフィー、スパイスのヒント。ライトボディで飲みやすい。
余韻
スムーズで持続性のある仕上がり。ドライオークとほのかなグレインが残る。
酒
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