ワイルドターキー 101の物語は、1940年代のアメリカ南部に端を発する。蒸留所の前身であるリピー・ディスティラリーを供給元としていたオースティン・ニコルズ社のトーマス・マッカーシーが、1940年にワイルドターキー(野生の七面鳥)の狩猟旅行に出かけた際、自社のバーボンを持参した。同行した仲間たちがその風味に魅了され、翌年も「あのワイルドターキーのバーボンをまた持ってきてほしい」と口々にリクエストしたことが、ブランド名の由来となっている。1942年に正式にワイルドターキーとしてリリースされ、以降80年以上にわたってケンタッキーを代表するバーボンとして君臨し続けている。
このボトルを語るうえで欠かせない人物が、マスターディスティラーのジミー・ラッセルだ。1954年にわずか18歳で蒸留所に入社したジミーは、以来60年以上にわたってワイルドターキーのすべての製品を監督してきた。その在職期間の長さと絶大な影響力から、バーボン業界では「バーボンの仏陀」と称される伝説的人物である。101という数字はプルーフ(度数の表記単位)を指し、50.5%という高めのアルコール度数が力強くも豊かな風味を生み出している。
製造面では、#4チャー(ワニの肌のように焼き込まれた最深レベルの焦げ)を施した新製アメリカンホワイトオーク樽で6〜8年熟成させる。通常のバーボンより高い度数での蒸留と熟成が、深みのある甘みとスパイシーさを際立たせる。ライ麦の比率を13%と比較的高く保つことで、甘さの中に程よいキックが宿り、バーボン愛好家から「フルフレーバーの基準点」と評される所以となっている。現在はジミーの息子エディ・ラッセルが共同マスターディスティラーを務め、親子二代で伝統のレシピを守り続けている。
テイスティングノート
香り
バニラ、キャラメル、オレンジピール、ハチミツの豊かな甘みに加え、ライ麦由来のスパイシーなブラックペッパーが際立つ。樽由来のトースト香とオーク、ほのかなシナモンが重なる。
味わい
口当たりはリッチで厚みがあり、カラメルとバタースコッチの甘みが最初に広がる。続いてライ麦のスパイスとチョコレート、乾燥フルーツのニュアンス。度数の高さが生む力強いボディ感が全体を引き締める。
余韻
長くスパイシーで、オーク、バニラ、ペッパーが余韻として続く。ほのかなビターチョコレートのアクセントが最後まで温もりを残す。
酒
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